シャルロット・ゲンズブールの透明感溢れる女性らしさがブランドイメージ。 この秋で1周年を迎える「アデゥートリステス」。パリの

ノスタルジーを感じるテイストと着心地のよさに、シャルロット自身も共感しているそう。 今回、夫のイヴァン・アタルが監督・共演する

新作「僕の妻はシャルロット・ゲンズブール」のお披露目のために来日したシャルロットが、私服とアデゥートリステスの ミックス・コー

ディネートを披露してくれた。

大の映画好きで、イメージガールのシャルロット作品はすべて観ているという アデゥートリステス・デザイナー前田啓子さんがインタビュー。

前田「映画の中でもトレンチコート姿がありましたね」

シャルロット「今回は私物の服をたくさん使っているんです。このトレンチコートは 冬のすごく寒いとき以外はいつも着ているのよ」

前田「それから靴。記者会見でも、そのあとお会いしたときも素敵だなと思いました。 愛着を持って何度も履いているのがひと目で

わかりました。服を流行にとfらわれず 長く着続けて、それが自分
のスタイルになっているような人を、服を作る上で いつも意識している

んです」

シャルロット「このレザーのひも靴は似たようなものを3足くらい持っていて、 6年間そればかり、とっかえひっかえ。いろいろ買っても一回

も着ないものも あるというのに。洋服を着るとき鏡の前で何を
着ようかしら、とあれこれ 考えないタイプね」

前田「服や物って持ち主に愛されることで、特別の意味ができますよね。たとえば シャルロットが脱いだ靴がそこに置いてあったとして、

あなたがそこに居なくてもその存在を感じられるというように。
ほかにいつも身につけているもの、ある?」

シャルロット「いま修理に出していて、持ってこられなかったけれど、父からもらった ブレスレット。アクセサリーはほかの女性がつけている

のを見るのは好きなんだけど 自分ではあまりしないの」

前田「それらを身に付けているとリラックスできる?」

シャルロット「安心するわ。それに自分自身でいられる。具体的には70年代スタイル が一番心地いい。私は71年生まれなんだけど、母や

当時の女優さんがしていたような スタイルね。映画の中
のロミーシュナイダーのルックスなどがすき」

前田「映画の中ではきれいな脚が見られるけれど、普段はスカートははかないんですか?」

シャルロット「ええ、はかないですね。映画の中ではその役(他の人)の肌の上に 服を着ているということで、自分の肌に着ているという感覚

ではないの。パーティ などでもっとシックでエレガントな
格好をすることもあって、それはそれで好きだけど どちらかというと変装している感じ

に近いわ」

前田「インスピレーション・ゲームをしてみたいんだけど、言葉からイメージすることを答えてもらえる?ではまず東京」

シャルロット「ホテルの部屋。料理―レシピどおりに作るのが好き。創作は苦手。 本どおりに、っていうのは女優業に似ているかもね。

携帯電話―持っているけど 嫌い。誰かにじゃまされたくない時間もあるでしょう。

お昼寝―大嫌い!落ち込むから。

ショパンー大好きな作曲家の一人。父もインスパイアされていたわ。

マドンナー進化しているさまが見えるから好き。面識はないけど、とてもユーモラスなひとだと思うな。

「What’s fells like for a girl」という局中に私の映画の中の台詞が使われているの。

哲学者―哲学の成績は悪かった。自分の哲学は探しても見つからない。

絵の具―絵は好きだけど絵の具の使い方はよくわからないわ。

たばこー欠点なんだろうけど父のイメージとつながっているからやめられないのかもしれないわ」

前田「以外な答えが聞けて楽しかったわ。次もイヴァン作品と聞いて楽しみです。 今日はありがとう!」